【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
ボソッと呟いただけだったのに、舜くんにはバッチリ聞こえていたようで…。
「言ったな?じゃー80以上取ったら俺のクリスマスあげる」
満足そうにそう言った。
え、や…。
クリスマスは美織ちゃんと…。
『クリスマスパーティーやろうよ!』
…って、美織ちゃんには彼氏がいるんだ。
邪魔するのはよくないよね。
きっとああ言ってくれたのだって、一応誘っておこうっていう善意からだと思う。
それに舜くんと過ごすのも…別に悪くはなさそうだよ。
「あ、クレープもね?」
ご満悦の舜くんに、私はしっかり付け足しておく。
「アイスじゃねーの?」
「やっぱり変更!アイスは寒いから」
プッと笑った舜くんに、私はえへへ、と笑った。
「じゃ、来週の日曜は楽しめよ。花火だろ?」
………知ってたんだ。
絶対知っててイジワルしてたんだ、この人。
さっきは、「何があんのか知らないけど」とか言ってたクセに。
やっぱり、クリスマスを舜くんと過ごすの、すっごい不安!
って、80点以上取ったわけでもないけど。
…とりあえず、なんだかんだ舜くんが優しくてよかった。
お祭り楽しみだなぁ…!
ニコニコと嬉しさを隠せない私に、またしてもキスが…。
「もうおしまいだよ!」