【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
私は手に持っているわたあめを見つめた。
…無理だよ。
わたあめなんて、そう簡単に作れっこないんだからね。
さすがの私も騙されない!
…でも、本当にそうなら、もったいなくて食べれない。
しぼむまで…しぼんでからも絶対食べない!
腐るまで部屋に飾っておくもん。
「持って帰って部屋に飾ろうかな?」
クスッと笑ってそう言った私に、舜くんは鼻で笑う。
「じゃー持って帰れ。お前、どうせ俺に作れっこないとか思ってんだろ?」
うっ…心の内が、全て読み解かれてる。
すいません、言われた通りのこと思ってました。
何も言い返せず、はむはむとわたあめをかじりだした私。
……やっぱ、ホントに舜くんが作ったのかな?コレ…。
だとしたら、写メにでも撮っておけばよかった…。
わずかに残りのわたあめがついている割りばしの片割れを見つめていると、前から人が走ってきた。
「頼みますよ、舜佑先輩!俺一人じゃ到底相手できないです」
舜くんのお友達……?
きょとんとしてその人を見つめていると、舜くんは大きなため息を吐く。