【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
勉強…教えてくれるのッ!?
あ、でも…。
一瞬光がさしたと思っても、すぐにどん底に落ちる私。
その提案、すごくありがたいんだけど…。
舜くんとのカテキョプログラムを組んでいるため、余りの時間がほとんどゼロに等しい。
この人に、勉強を教えてもらう時間がない…!
どうしよ…暗~く落ち込みだした私に、
「明日から平日、朝5時、並立図書館」
その人はそう言って、書類を片手に職員室を出て行った。
そ、そっか!
朝早起きすればいいんだ…!
私の通う女子校と、隣の男子校は、図書館を並立で使っている。
…そこならあの人と会えるし勉強もできる!
あ、頭いいなー…。
さっきの人は黒髪短髪で背は高く、黒縁メガネをかけててカッコいい。
いかにも“デキるモテ男”って感じだった。
いきなり提案されて有無も言えずに決まっちゃったことだけど…。
「よかったな!穂見零(ホノミ レイ)にあんなこと言われて!」
先生もさっきより表情が柔らかくなってるし、明日から行ってみてもいいかもしれない。
ほ、穂見零くん、かぁ…。
あの人となら、期末も乗り越えられるかも!
…よしっ、これから期末試験も受験勉強も頑張ろう!
パンパンっと頬を叩き、新たに気合いを入れ直す。
よーし、ファイトひな!
そんなこんなで、明日から穂見くんとの勉強もスタートさせることになった私だった。