【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
ムムム…と考えていると、舜くんの意地悪な声が聞こえた。
「あ、今度から正解したらキスにする?」
…そうしたいけど。
キスしたら、せっかく覚えた単語やら数式やらが飛びそう…。
ここは、我慢!
ふるふると首を振ると、舜くんがニヤニヤと笑った。
「いいじゃん。ほら、コレあってるから」
まだ解き途中なのに…!
いい加減なこと言い出さないでよ!!
ぷうーっとふくれた私に、舜くんはどんどん迫る。
顔が…すごい近い!
それに、私の頭に舜くんの息もかかってる!
照れてしまい、なかなか舜くんの方を向けない私の腕が、グイッと引っ張られた。
「わっ……」
「こっち見ろよ」
…そう言われ、二秒後には、舜くんの腕の中。
対面するように座らされた。
ま、まままますます顔が近いっ…!
何を言われても、何をされてもおかしくない状況。
…完全に、私が不利だ。
舜くん、なんか変だよ…。
「たまには、ひなからして」
む、無理ムリむりっ!
それに、今はキスを我慢しないと…。
単語どころか、意識ごとどこかに飛んで行っちゃいそうだよ!
ビクついて黙っている私に、舜くんの声が降り注ぐ。