【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
ま、マイナスのアホっ。
せっかく頑張ったのに、全然だめだ。
やっぱり私は本物のバカなのかも…。
こういう勝負の場で実力発揮ができないなんて、全然勉強してきた意味がない!
…もっと、もっと頑張らなきゃいけない。
バッと復活した私に、舜くんが近づいてきた。
「復活すんな」
は、はい…?
きょとんとしていると、舜くんは私の頭を優しく撫でる。
「お前、ムリしすぎると本番でこうなるぞ」
そっか…。
さすがベテラン…。
私は思わず目元を隠した。
だって、鏡に写った自分の顔がスゴかったから…。
こんな顔で舜くんと接してたなんて!
…最悪だぁ…。
「今日はここまでにするから。ガキは飯食って寝ろ」
落ち込む私に、舜くんはそう言って立ち上がった。
ガキって…3歳くらいしか変わらないのに。
子ども扱いされたぁ…。
「ありがとう」
玄関まで舜くんについて行ってへなへなと手を振ると、ドアを開けた舜くんがくるっと踵を返して戻ってくる。
「明日は、どんだけキスさせてくれんのか楽しみだな?」
それって、明日こそは頭よくなれってコト?
…………やっぱり、ご飯食べて寝るだけじゃだめだ。
勉強しよ…。