Memories



 褒められた…?



 『…宮田は――』


 「痛っ!!」



 あたしが宮田に話し掛けようとした時に、理彩の声が聞こえた。


 …包丁で指を切ってしまったらしい。



 「理彩っ!?」


 『ま、待って!!』


 「えっ、」



 理彩の所へ行こうとしていた、宮田の腕を掴み引きとめる。



 「渡瀬さん…?」


 『………』



 宮田が走り出そうとした時には、既に冨田くんが走り出していた。


 それを見たあたしは、咄嗟に引きとめてしまった。


 理彩の気持ちを知ってるから―‥



 …でも、本当はあたしが宮田に行って欲しくないという、気持ちが強かったのかもしれない。


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