Memories



 「うげっ!!」



 中野くんが変な声を上げる。



 「中野、どうした?」



 冨田くんが中野くんに声を掛ける。



 「俺のくじ、”1”と見せかけて”1人”って書いてあるーッ!!」



 その時、中野くん以外の4人がきっと心の中で


 「どんまい」


 と言っただろう。



 ――というか、このくじ運が良くないか?


 もしかして細工してあるんじゃ…


 まさか…ね。



 ふと、理彩の方を見ると、


 あたしに向かって、ウインクしていた。



 ――してたんだ…細工。


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