神崎探偵事務所へようこそ!!
――う、うそつき……
ニカニカ笑いながら
こんな大嘘を吐く聖ちゃんを
ジトーっとした瞳で見つめていると
「ま、まぁ。それならいいザマス。
早くかわいいエリザベスちゃんを見つけてくださいマセね。」
安心したように胸をなでおろして
勅使河原夫人はテクテクと
母屋の方へ歩いていった。
勅使河原夫人の姿が完全にいなくなったのを確認すると
「…うそつき。」
「はぁ~?」
「そんな機械作ってないじゃない。」
私は聖ちゃんにチクチクとイヤミを言う。
大体何なのよ、ネコネコホイホイって!
ゴキブリホイホイじゃないのよ!?
そんなもんあるワケがないじゃない!!
イライラしながら
聖ちゃんを睨みつけると
「しゃーねーだろ?
必要悪だ。」
悪びれもせずに
聖ちゃんはこう答える。
「何も言わずに消えた方が怪しいだろうが。
目的の為には俺は手段は選ばねぇ。
ソレが神崎探偵事務所の掟だ。」