神崎探偵事務所へようこそ!!


「エリザベス~。
お家に帰るよ~~」



聖ちゃんのベッドの上で
でんすけとキモチよさそうにお昼寝してたエリザベスを抱っこして、無理やりにキャリーケースの中に押し込む。




「フニャっ!?ムニャ~~~~。」



なんだか不機嫌そうに
鳴き声をあげるエリザベスに




「ごめんってば~。
でもやっとお家に帰れるんだよ?
ずっと閉じ込めててごめんね?」




キャリーケースをポンポンと軽く叩いて
話しかける。




すると……




「ミュー!!ぐずぐずすんなーーー!!
早く行くぞ~~!!」


「はーーい!!
ちょっと待って、聖ちゃん!!」





短気な聖ちゃんが
玄関から大声を上げて
私を急かす。





――もう!!

聖ちゃん、気が短いんだから!





金色の首輪に
銀色の毛をしたエリザベス





彼をキャリーケースに入れたまんま
階段を駆け下りて



「お待たせ!!」



聖ちゃんに声をかけると



「にゃははは!
急いでるミューもかわいいな~!」



目の前にいる
極度のシスコン残念オトコは
こんな残念な言葉を口にする。



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