神崎探偵事務所へようこそ!!
痛いほどに頬を刺す
風の強さ
乱暴なほどに
耳に突き刺さる
排気音
高速のジェットコースターに乗っているような、スピーディーでスリリングなその時間に必死に耐えていると
「おーっし、この辺に止めるか。」
聖ちゃんは勅使河原家の近くの駐輪場にバイクを止める。
――へっ???
なんでこんなところにバイク置くの??
聖ちゃんの謎の行動に
ハテナを抱えながら
「ねぇ、聖ちゃん。」
「ん??」
「なんでこんな遠くにバイク止めるの??」
と、訊ねると
「あのな。
このまま勅使河原家にバイクで乗り込んだら“俺達が犯人です”って宣言してるも同然だろうが。」
呆れたように
私の質問に聖ちゃんが答える。