神崎探偵事務所へようこそ!!
は??
頑張る必要がない??
裏帳簿欲しさにエリザベスの誘拐までしでかした聖ちゃんが「頑張る必要ない」だなんてよくも言えたもんだわよ!!!
イラついた私が
「この負け犬っ!!根性なしっ!!ダメダメダメ男~~!!!」
「い、いてっ!!やめろ!!ミュー!!本気でいてぇ!!」
今まで以上に強い力で聖ちゃんの頭を叩くと、その姿を見てクスクス笑った総ちゃんが裏ポケットに手を伸ばす。
「いいんですよ。
ジョーカーはこちらが握ってるんですから。」
涼しげな顔をして私の目の前に差しだした、この物体を見て
「え、えぇぇぇぇぇぇーっ!!」
私は思わず大きな叫び声を上げてしまった。
なんでかって??
目の前に光る、金ぴかの物体。
趣味の悪い、この物体。
忘れたくても忘れられるはずのない、この物体。
「な、なんでこれがココに!!?」
それはデブネコ・エリザベスの首輪。総ちゃんが持っているのは紛れもなくエリザベスの金ぴか首輪。
さっき芹沢に奪われたハズの首輪がなんでこんなところに!!?
意味が分からず目を白黒させていると
「どこに何を隠されてるかわかりませんからね。本物は聖哉がエリザベスを誘拐した時、こうして保管をしておいたんですよ。ちなみにヤツが持って行ったのは陸の作ったニセモノです。」
「ニッシッシ~!!
ついでに言うと芹沢がありがたがって持って行ったマイクロチップも全部ニセモノ。中に入ってるのは陸の作ったコンピューターウィルスでな??パソコンに入れて起動した瞬間、ありとあらゆるデータがぶっ飛んで、PCに入ってるアドレス全部に同じウィルスが送信される。」
悪魔な二人はニヤニヤしながらこんな言葉を口にする。