神崎探偵事務所へようこそ!!
そ、そんなぁ!!
じゃぁ私のあの抵抗は無意味だったってコト~~!!?
真実を知って嬉しいような悲しいような、何とも言えない気持ちに苛まれてガックリと力を落とすと
「でも美優はお手柄でしたよ。」
「⋯⋯へっ??」
「レオンの持ってきた帳簿がニセモノだって気づいたまでは良かったんですけどね。本物の在り処はわからなくて困っていたんですが⋯⋯陸の盗聴器が役立ちました。」
総ちゃんはニッコリ笑ってこんな言葉を口にする。
と、盗聴器!!?
体全体を探すけど、そんなのどこにも見えない。でも⋯⋯芹沢に追い詰められた時、胸元から声がしたような⋯⋯??
そのことを思いだして首を捻ると
「エリザベスの首輪にはね??陸お手製の盗聴器兼拡声器が仕込まれてたんですよ。」
「え、えぇ!!?」
「まさか美優も芹沢組に忍び込んでるとは思わずに、びっくりしましたけどね。まぁ結果オーライということで。」
総ちゃんはまたもや、こんなビックリすることを言い始める。
そうか。あの時エリザベスは私の胸元にいた。だから聖ちゃんの声が胸元から聞こえたのか⋯⋯。