神崎探偵事務所へようこそ!!
――そ、そんなぁ!!
「聖哉達に隠し事するなんて絶対ムリ。
諦めて素直に言うのが一番賢いと思うよ??」
ミルクティー色の柔らかな髪をたなびかせながら、キュートな笑顔でミキちゃんはニッコリと私に微笑む。
「や、やだ!!私、聖ちゃんに負けたくないもん!!」
パッチリ二重でスッと通った鼻筋
小さな顔に、手入れされて透き通った肌
モデル並みに美しいミキちゃんは
「ムリよ。美優のテクじゃ
あっという間にバレて、監禁されて、
尋問されるのが関の山よ??」
そう言ってニッコリと微笑む。
そして頭の中によぎるのは……
手首、足首を縛られて、イスに座らされている私と、鬼の形相で私を取り囲むお兄ちゃん達。
『さて、美優。
コレはどういうことですか?』
『そ、総ちゃん!?』
『ミユウ!ボクタチを騙せるとでも思ったの??』
『レオン君!!』
『へへーん!僕たちを騙すなんて、ムリだもんねーっだ!!』
『えーっ!陸ちゃん!?』
『ナハハハハー!!
美優の純潔は俺達、神崎ブラザーズがまもーるっ!!
ギャハハハハハー!!』
『い、いやぁぁ~っ!!』
――ぜったいこうなる…
簡単に想像できたコトの顛末。
「ね?ムリそうでしょ?」
私は天使のようなミキちゃんの顔を見ながら、これでもかっていうくらいにガックリと肩を落とす。