マイハニー
勉強してても、半分は脱線。
でもお兄ちゃんの教え方はポイントを押さえられていて
すごく解りやすい。

テストの点が良いとお兄ちゃんは私にキスをする。
「ご褒美」らしいんだけど、
それは私へのご褒美ではなく
教えて成績を伸ばした“俺”へのご褒美なんだそうだ。

そのご褒美は、ベッドに寝そべって、
ゆったりした甘い時間をもたらす。


「サヤ、うまくなった・・・な」

「何が?」

「キス・・・俺の指導のお陰だぞ?」

「・・・自分で言ってるし」

「他でやってみ?一発で落とせるぞ」

「試していいの?」

「・・・だめに決まってんだろ」

「試してみたい」


私がわざとお兄ちゃんに意地悪を言っただけなのに
どんと突かれて、背中を向けてしまった。


< 109 / 200 >

この作品をシェア

pagetop