マイハニー
空っぽな高校時代を終え、
そのままエスカレーター式に大学に入学した。

通う場所が変わっただけで、
やっていることはあまり変わらなかった。
バイト先が変わっただけ、男が変わっただけ、
それくらいの差だった。


岡田くんは相変わらず気にかけてくれる。
深夜の電話で

「可愛い彼女できたんだから、もう私のことはいいよ」

と言ったら

「時には友情の方が大事な時もある!」

って、つまんない冗談を連発したりして
笑わせようとしてくれた。

私が救われる一時といえば、
岡田くんに笑わされている時間だけだ。

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