マイハニー
暫く沈黙が続き、お兄ちゃんが切り出した。


「来週の木曜日、空いてる?」


慌ててカレンダーを見た。
デートの約束が入っている。
だって次の日は私の20歳の誕生日なんだから。

「別に・・・何も入ってないけど」

咄嗟に嘘をつく。



「じゃぁ夜6時に家に迎えに行くから」

「え?」

「じゃ、また」


一方的に電話は切られた。


え?ちょっとまってよ、どういうこと?


心臓の鼓動が早くなるのがわかる。
お兄ちゃんに会うのは4年ぶりだった。
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