マイハニー
初めてベッドに一緒に入った時。
痛くて泣きそうになる私をいたわってくれた。
無理矢理、なんてことは絶対にしないで、
一緒にどうやったらいいか、考えてくれた。

テレビゲームに夢中になるお兄ちゃんの膝に寝転がってみたり、
背中にもたれかかって私は別のことをした。

読んでみ、とお兄ちゃんから勧められて
読み始めた本を読む。

お兄ちゃんが好きな作家の本を手当たり次第に読んでいき
私もいつの間にかファンになっていた。


良かったよ、と貸して貰ったCDをiPodで聴く。
膝の上でお兄ちゃんの顔を見上げながら聴く音。

今度は私の好きなバンドのCDを貸してあげようって思う。
そして一緒にライブに行こう。

お兄ちゃんの匂いは、
あの時感じたドキドキや、ワクワク、を全て思い起こさせる。



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