マイハニー
学校からの帰り道、
改札を出てから、駅を出ると、知っている後姿を見つけた。
黒いバックパックを右肩にかけ、
高い身長を隠すかのように、猫背にして歩いている。

お兄ちゃんだ。


やっぱり・・・声掛けないとマズイよなぁ・・・。


私は大きく1つ呼吸をして、小走りをし近寄った。



「お兄ちゃん!」

「おう、あれ?今の電車?一緒だった?」

「うん、さっきの電車だったよ」

「そっか・・・全然気付かなかったな・・・あ、こっちの学校どう?前の中学とは違う?」

「うん、でもだいぶん慣れてきたよ。 友達もできたし」

「そっかそっか」



よかったよかった、という感じでにっこりお兄ちゃんが笑った。
なんだ、いつも怒ったような顔をしてるくせに、笑えるんじゃん。

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