マイハニー
朝早く出掛けたお父さんとママを見送って、
私はリビングのソファーに寝転がって
テレビを観たり、マンガを読んで過ごしていた。

お腹すいたなぁと思っていたら
2階からお兄ちゃんが降りてきた。
ソファーで寝転がっている私ね上に
わざと座ろうとするから
ヤダと言って、クッションを抱えて座り直すと
隣にお兄ちゃんも座って、両手を上げ伸びをした。

「テスト勉強はどうしたんだよ」

と私の膝を足で軽く蹴った。


「ま、いいじゃん。そんな事よりお腹すいた」

今にも鳴りそうなお腹をさすりながら、私が言うと

「そだな…どっか食いに行く?」

と聞いてきた。


「でも用事あるんでしょ?出掛けなくていいの?」

「ん~…まぁあれはドライブ断る口実っつうか、嘘だし」

「やっぱお兄ちゃんも行きたくなかったんだ?」

「オマエもだろ?」


2人で顔を見合わせてニヤッと笑う。


「じゃぁどっか遊びに連れてって」

「ええ~…まぁいいけど…どこ行く?」

「動物園とか」

「ええ~!?マジで行きたいの?」


嫌がっていたのに、ま、たまにはいいかと連れてってくれることになった。
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