マイハニー
「今日ね、手をつないじゃった」

「…で?」


唖然とした顔のお兄ちゃんに

「だからぁ、岡田くんと~」

と説明すると、がっくりと身体を落とす。


「いや、だから、それだけ?」

「うん」

「…おめでたいね、オマエは」

「え~だめ?」

「まだキスしないの?」

「し、しないよっ!」

「オマエはキスしたくないの?」


お兄ちゃんの問いに、顔が赤くなっていくのがわかった。


「え~…そ、そりゃやってみたいけど…そういうの私からはできないし…」

「女の子の方から誘ってきても、男は嬉しいもんだけど」

「どうやって?」


私が興味津々で聞くと、
そうだな、とお兄ちゃんはちょっと考えて姿勢を正す。
< 53 / 200 >

この作品をシェア

pagetop