マイハニー
それから、私の方を見てに唇の端っこを上げるように、
にやっと笑いながら言った。


「オマエさー、さっき映画観てた時、生唾ゴックンって・・・経験ないワケ??」

「えええ・・・ちょっとそれってセクハラだよ・・・」

「ばーか、兄妹でセクハラもないだろ」

「・・・お兄ちゃんはあるの?」

「はぁ・・・俺、もうすぐ20歳なんですけど・・・ あるに決まってんだろ! ってか今頃、親父たちもやってるよ」

「ちょっと!そんなこと言わないでよ」

「なにカマトトぶってんの? ひょっとして子供の作り方とか知らないとか言うなよな」

「そ、それはし、知ってるけど・・・」

「へぇ~・・・知ってんだ」


とニヤニヤするお兄ちゃん。


「岡田だってサヤのこと考えながらひとりでやってるよ」

「ちょっと、そういうこと言わないでくれる?
 ごちそうさまっ! お皿は流しに置いておいてよねっ!お風呂の後、洗うから!!」


私は一気にまくし立てるとテーブルから立った。
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