マイハニー
昨夜のことはあまりよく覚えてない。
なんとなくお兄ちゃんとキスしたんだなぁ・・・
ってことを ぼんやり思い出す。
やっぱりあれ現実なんだよな・・・。

岡田くんとの人生初のキスは強引で訳分らなかったけど
お兄ちゃんのキスは包み込まれるようで・・・優しかった・・・
全然イヤじゃなかった。

お兄ちゃんの形いい唇は
熱を帯びてて、私の涙で濡れた唇を挟むように口づけをした。
それは優しいキスで
荒々しい岡田くんのものとは対極にあった。


唇にキスされた後、泣いて腫れた瞼にキスし、
目尻の涙をそっと舐められる・・・。


「・・・今日はもう・・・寝ろ・・・」


繋いでいた手をそっと放し、立ち上がろうとしたお兄ちゃん。
なんだか一人でいたくなくて・・・
もっとお兄ちゃんに甘えたくて・・・
放された手を繋ぎ直した。

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