マイハニー
6割くらいの車が入っていて、真ん中より後ろに車を止めた。
カーステレオでサウンドを受信する。
映画は始まってちょっと経ったところのようだ。
上映はB級のパニックムービー。
バックの音楽が騒々しいほどに賑やかだ。
音量を調整するお兄ちゃんの指先を見つめる。
あまり今まで気にしたことなかったけど、きれいな手だと思った。
長く、細い指は白くて繊細で、暖かいってことを知っている。
あれ?指の関節の所がいくつか傷になっている。
じっと見て、思わずその傷に手を持っていき、触れた。
「何?」
「手、怪我してる」
「・・・ああ、これ?・・・大したことねーよ」
そしたら、今度は私の腕を掴んで
「オマエ、こんなに冷たくなってんじゃん」
と言った。
後部座席にあるシャツを取って
「これ着てろ」
なんてブカブカのダンガリーシャツを私に投げてよこす。
ふわりとお兄ちゃんの匂いが鼻をくすぐる。
カーステレオでサウンドを受信する。
映画は始まってちょっと経ったところのようだ。
上映はB級のパニックムービー。
バックの音楽が騒々しいほどに賑やかだ。
音量を調整するお兄ちゃんの指先を見つめる。
あまり今まで気にしたことなかったけど、きれいな手だと思った。
長く、細い指は白くて繊細で、暖かいってことを知っている。
あれ?指の関節の所がいくつか傷になっている。
じっと見て、思わずその傷に手を持っていき、触れた。
「何?」
「手、怪我してる」
「・・・ああ、これ?・・・大したことねーよ」
そしたら、今度は私の腕を掴んで
「オマエ、こんなに冷たくなってんじゃん」
と言った。
後部座席にあるシャツを取って
「これ着てろ」
なんてブカブカのダンガリーシャツを私に投げてよこす。
ふわりとお兄ちゃんの匂いが鼻をくすぐる。