マイハニー
ドキドキする・・・恥ずかしい・・・
心臓の音、お兄ちゃんに聞こえませんように・・・。

我慢できなくて私の方から目を逸らし、うつむく。


「な、なんでそんなこと言うの?」

「なんでって・・・なんでだろ。
 こんなこと・・・言うはずじゃなかったのに・・・な、ごめん」

「・・・」

「・・・昨日のキスも・・・悪かった。
 でも・・・軽はずみな気持ちでやったわけじゃないから」

「うん・・・」

「・・・もうしないから」

「あ・・・あの、あのね・・・お兄ちゃんの・・・キス・・・
 びっくりしたけど・・・イヤじゃなかったよ?」

肩を抱いた手に力がこもる。
そっとお兄ちゃんの方を見た。
やっぱり、じっと私を見つめていた。
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