私は悪魔に恋をした。

「シキ!ごめんね、遅くなっちゃって。お腹すいてるよね?すぐご飯作るから!」


そう言って玄関に手をかける。


でも俺は有美の手を掴んだ。


俺の横を通った時に、嗅いだ事のない匂いが鼻をかすめた。


それも、男の。


「どうして遅くなったんだ?」


聞くと、


「ちょっと仕事忙しくてさ…。」


と答える。

< 258 / 376 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop