アダルトチルドレン

「ユキ、今までよく頑張ってきたね…」

喜代さんは私の頭を撫でた

思いがけない言葉にまたボロボロと大量の涙が出てきた

「……喜代さんは、私が日頃どんだけ辛い思いして働いてるか知らないじゃん…」

「知ってるよ。ちゃんと見てるよ。ユキは頑張ってる。強い子だ」

喜代さんは私を強く抱き寄せた


私が泣き止むまでずっと


私は誰かにこうされたかったのかもしれない


褒めてほしかった

よく頑張ったねって言ってほしかった

声を出して泣きたかった
やっぱり家を離れてひとりで働いて生活するというものは今の私に辛いものがあった