学舎ハーレム
『しかし、下手に代理人を立てては…』


「実はここに娘たちの学園の友達がいる。

彼も代理人をやってくれると言う。」


『…その代理人に代われ。』


「お、俺が代理人をやらせていただく幸大です…」

『おい、ガキどもに代わってやる。』

『幸大君!?

代理人ってどういうこと!?』


「睦月か?

大丈夫だ。

親父さんはちゃんとお金も用意した。

だからあとはこのお金を渡せば二人は無事だ。」

『でも…幸大君が…』

「俺が人質になっても身代金を払えるような裕福な家じゃない。


それに、二人もだ。

今、家に来たけどあちこちの家具に差し押さえのシール。


それに、この家も数日の内に退去しなくちゃいけないんだ。


二人も俺と同じ貧乏の仲間入りだ。」

『幸大君…』

「必ず助けてやる。


が…この借りはめちゃめちゃでかいからな?」


『うん、うん。』

『おい!

代理人を認める。

もしバカな真似をしやがったらこいつらを嫁にだせなくしてやるぜ?』

「ちゃんと金はありますから!!」

幸大の演技は鬼気迫るもの。

バシィンッ、

「な、何の音だ!」

『ガキがうるせえから殴ったんだよ。


良いか?

場所はさっきこいつらの親に伝えた。

時間は…午後3時だ。』


「…わかった。」

ブツッ、

犯人が電話を切る。
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