学舎ハーレム
翌日

夕日の部屋

「でも学校の先生たちが幸大君を恨んでるならお兄ちゃんも停学をもらうんじゃないんですか?」

「警察は俺の独断。

朝日は脅されただけって扱いになってんだ。

教師だって国家権力には勝てねぇよ。」

「確かにそうですね。」

「夕日ちゃんはもう平気か?」

「はい。」

「よかったら、何があったか話してくんねぇかな?」

「良いですよ。

あの日もいつもと同じく小さなイジメにあっていました。

まぁ、女子同士の争いは暴力よりも陰湿ですから…

私は体育館倉庫の近くにつれてこられました。

そしたら、倉庫に無理矢理入れられて…

鍵を閉められたら、中の明かりがついて…

男子がいきなり私の手首を掴んでその場に倒されて…」

「…。」

「女子の声が…

『お嫁に行けなくなっちゃうわね。』

って、きっと声からして嘲笑ってたはずです。」

「夕日ちゃん…」

「でも、幸大君とお兄ちゃん、よく私が体育館倉庫にいるってわかりましたね。」

「実はな、学校のいたる所に監視カメラがついてるんだよ。」

「え?」

「ああ、更衣室やトイレはさすがにないぞ?」

「あれ?

秘密基地にそんな場所ありましたか?」
< 165 / 251 >

この作品をシェア

pagetop