学舎ハーレム
バチンッ、


学園の電気が一斉に消えた。

「キャッ!?」

麗美が声をあげて幸大に抱きついた。

「お、何か柔らかいモノが二つ体に当たる。」

幸大が言う。

「そ、そんなことより早く帰りますわよ!」

麗美が震えながら言う。

「暗いのが怖いのか?」

幸大が言う。

「…。」

麗美は何も言わない。


「はぁ。

誰か、麗美を頼む。

携帯の明かりを誰か点けてくれ。」


「あ、じゃあ私が。」

夕日が携帯を開く。


「朝日、手伝え。」


幸大と朝日は幸大の携帯の明かりを頼りに何かをする。


パッ、

幸大たちの近くの蛍光灯だけが点く。

麗美の態度が普通に戻る。

震えもなくなっていた。

「さて、朝日、次はここだ。」

幸大が何もない壁にコードを貼り、上からテープを貼る。


「お前ら、ちょっと離れてろ。」

幸大はコードが繋がったボタンを押した。


ボゴンッ、

小さく鈍い爆発音。

「よっと。」

壁が取り外され、中に空洞が現れた。


「わぁ、本当に部屋があった…


皐が言う。




それから数ヵ所も同じ手順で穴をあけた。


そして、学園から出る。
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