学舎ハーレム
4階


「行くぞ!!」

幸大が大きな声で言う。


ザバーッ!


廊下に4人が同時にバケツの水を撒いた。



「何だ、何だ!?」

敵たちが廊下に出てきた。


「幸大…頼むぞ。」

渚が言う。

「任せな。」


「おい、見張りを怠るな!!」

敵の中には出てこない者もいる。


「よく聞け!

この液体は灯油だ!

今、この液体の上に乗ってる奴らは今すぐ人質を置いて逃げな!!」

幸大が言う。


「灯油!?

火を点けられたらヤバイぞ!!」

敵が言う。

「御名答よ。」

ボッ…

瑠璃がライターに火を灯す。


「これが液体に触れれば…

いえ、近づくだけで燃えますわ。」

麗美が言う。



「ははは!


俺たちを逃げさせて人質を解放ってか!?

ははははは!

おい、お前らも出てこいよ。」

敵が言う。


「な!?

灯油だぞ!?

ハッタリじゃねぇ!!

本気で火を点けるぞ!!」

幸大が必死に叫ぶ。


「ガキの浅知恵だ。」

敵たちが全員液体に乗る。


「い、良いのかよ!!」

幸大が言う。

「灯油ってのはちゃんと匂いがするんだよ。

なのに、これは匂いもない。


これをお前らは灯油と呼ぶなんてな…」
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