学舎ハーレム
プールサイドに二人の男が正座していた…いや、正座させられていた。

「幸大、これはどういうことですの?」

麗美が言う。

二人の男の前にはいくつもの雑誌。

「…。」

男たちは黙秘権を行使した。


「朝日…これは何かって聞いてんの。」

真知が言う。

「…。」


「黙秘を続けるならいっそ、燃やしてしまおうか…」

渚が言う。

「そうですね。

お兄ちゃんも幸大さんも何も言わないなら…」

夕日が言う。


「わ…わかった!!

言うから!!」

朝日が言う。

「じゃあ…これは何?」

真知が再び問う。

「青春のバイブルです…」

朝日が言う。

「バイブルって?」

皐が言う。

「幸大君に聞いたらいいかも。」

睦月が言う。


「だそうよ?

答えなさい、幸大。」

瑠璃が言う。


「バイブルって言うのは、その…

聖書って言うか…性書?」


「誰が上手いこと言えって言ったのかしら?」


「瑠璃!

目が怖いぞ!?」


「で、この本は必要ですの?」

麗美が言う。

「そりゃあ…」

と朝日が言おうモノなら…


「朝日…聞こえない。

もっとはっきり言ったら?」

真知が威圧的に言う。
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