学舎ハーレム
「お前ら…

俺の後ろに立つな。

万が一、こいつが外したらお前らに当たるぞ?」

幸大は持っていたアタッシュケースを置き、両手を挙げた。


「じゃあな!!」

パァンッ!

男が撃った。


「な!?


ぐぁぁぁぁ!」

男の手に弾が当たっていた。


「悪いな。

このアタッシュケースは防弾性で無闇に撃つと跳弾が危ないぞ?


まぁ…遅いか。」


「きさまぁぁぁぁ!


…なんてな。

奥の手ってのがあるんだよ。

これだ。」

男が四角い小さな段ボールを出す。

そこにはデジタル式の数字。


「残り15秒。


爆弾だ。」

男の持つ爆弾は秒数を減らしていく。

もう片方の手には拳銃。


「背中を見せて逃げれば、逃げた奴を撃つ。

逃げなくても爆発。

さぁ…残り10秒だ。」


「…。


仕方ねぇ、おらぁ!」

ダッ、

幸大が走り出す。

「な!?」


ガッ!

幸大が拳銃を蹴り飛ばす。


ガシャッ…

地面に拳銃が落ちた。

「くっ!」

男が取ろうとする。

「させるか!」

ガッ!

拳銃を蹴って遠くにやる。

「朝日、拾っとけ!」

「ああ。」

朝日は拳銃を拾った。


「あと5秒ある!」


バッ!

幸大は両手で爆弾を取ると…


「くっ!」

投げのモーションに入る。


男は爆弾を取られた瞬間から幸大の近くを離れ始めた。
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