学舎ハーレム
「皐、見て!」

睦月が渡した漫画。


「うわっ!?


な、なな、何やってんのさ!」


皐が怒る。

「何したの?」

真知が言う。

「BL本を見せたの。」

睦月が言う。

「漫画家さんが使う道具みたいですね。」

夕日が言う。

「ああ。

同人作家とかは買いに来たりするからな。」

「ほぉ…

ちなみに君は漫画を描けるのかな?」

渚が言う。

「まさか。

絵心がないからな。」


「あの、朝日さん。

あそこの暖簾の奥はなんでございますの?」

閖が指差した奥の目立たぬ一角。


「あそこは…

そう、例えるなら男の夢とロマン、愛と勇気そして希望が溢れている!」

「それは是非入ってみたいですわ!」

麗美が言う。

「ここは女性にはおすすめできないって言うか、おすすめしたくない!」

「何でなのですか?」

閖が言う。

「ほら!

ここに未成年者立入禁止って書いてるから。」

注意書を指差す。

「でも、この先にはおもちゃや玩具があると書いてますわよ?

なのに子供はだめですの?」

麗美が言う。

「いや、それは大人のおもちゃで…


その、あの…」


「ここは朝日みたいな変態が入るアダルトコーナーだ。」

「な…!?

け、穢らわしいですわ!」


「…。」

閖は顔を真っ赤にする。
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