学舎ハーレム
3日後


「やっぱし、でけぇな。」

校門の前に立つ幸大と朝日。

「外周は数十キロあるらしいからな。」

幸大が言う。

「二人ともいつまでそうやってんの?」


「良いだろ、夕日。

少しくらい。」

朝日が言う。

「幸大さんもお兄ちゃんに付き合ってたら疲れますよ?」


「ああ。

しかし、でかいのは事実だし。


えっと、俺たちはグラウンドに行くんだっけ?」

幸大が言う。

「はい。

グラウンドで全校集会がありますから。」

夕日が言う。

「全校ってことは…」

「はい。

幼稚園から大学院までの全員です。」


「何百人いるんだよ…」

朝日が言う。

「何千人だろ。」

「約5500人です。」

「…そりゃ、全校集会もこれくらいのグラウンドだよな。」


「ああ。」


幸大と朝日が見たのは今まで見たことのない大きさのグラウンドだった。


「しかも人もかなり集まってるな。」

幸大が言う。

「ぜ、全員女子だ!!」

朝日が喜ぶ。

「幸大さん、転校生はあっちの教員たちの場所です。

すでに幸大さんの知り合いもいるようですし。」

「ありがと、夕日ちゃん。」


「い、いえ。

じゃ、また後で。」

夕日が人の群れに紛れた。


「お、俺も女子の海にダイブ…グェッ!?」

幸大が朝日の後ろ襟を掴む。

「俺たちはあっちだそうだぞ、バカ兄貴。」
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