散歩猫の奇怪な学園行脚
部屋を出て行ってすぐの所で。

「あら…どこに行くつもりですか快君?」

白髪の女子生徒に首筋を摘まれて持ち上げられてしまう。

え?

いつの間に?

さっき部屋の中でおっかない顔してたばかりなのに!

そう思って。

「……?」

快はスンスンと鼻を鳴らす。

ん?

この子、白髪の女子生徒と違う匂いがするぞ?

「おぉ、流石に猫、いい鼻してるねぇ」

白髪の女子生徒はベリッと精巧なマスクを剥がし。

「簡単に見破られちゃったか」

金髪の美しい髪を翻した。

動物の世界にも、『擬態』っていう化ける行為をする奴はいるけど、ここまで凄い化け方をする奴はそうはいない。

天神学園は凄い奴ばっかりだ!

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