散歩猫の奇怪な学園行脚
変装上手の女子生徒と別れ、快は廊下をのんびり歩く。

と。

バキン!

おかしな音が聞こえた。

まぁいいかと気にせず歩くと。

ガシャン!

また音がする。

…何の音だ?

興味を惹かれて音のした方に向かうと。

「あー、快君だぁ♪」

ぽやんとした印象の女の子がそこにいた。

周囲には、ガラス片やらコンクリート片が散乱している。

…噂で聞いた事あるなあ。

この子が原因で、夏休みに天神学園は崩壊の危機を迎えたって。

こりゃあ近づかない方がいいかな。

人間の言葉で…何だっけ。

『君子危うきに近寄らず』…だっけ?

ともかく。

「あ、快くぅ~んっ」

呼ばれるのも気にせず、快はトタタッと廊下を走っていった。

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