優秀な専属執事と優しいお嬢様
二人の内緒の関係と絆

いつも一緒だけどわかりにくい

零人はあれ以来必要以上に絡まなくなっていて彼は昔からパーフェクト執事なくせして仕事以外のことは不器用な一面がある。
「本日は私お手製の三種のベリーティーにピーチにラズベリーにストロベリーグレープにチョコレートを使ったタルトにしています。
私も初めてここへ来た頃は失敗ばかりでよく自室に閉じこもっていたことがあったのを覚えてらっしゃいますか?」
『何でもできると思っていたぶんよく山中に叱られて部屋に引きこもっていたから私がよく悲しんでいたから山中が焦っていたよね。
でも失敗していると思ったら二週間後にやっていたらパーフェクトで山中が驚愕の表情浮かべていて勝ち誇った顔していたね』
「山中さんには感謝している分私がどれだけ柚香様に近い存在感があるか見せ付けたかったのかもしれませんがそれからすぐでしたね。
百合様が海外での仕事が決まってあなたの世話を完璧に任されるようになって以来私はもし手を出したらクビになることが怖かったんですよ」
この前のことだってもしばれれば執事の仕事を失いこの家を出ていかなくてはならなくなるからこそ彼は慎重なのかもしれない。
彼は身寄りがなく一人で生活していかなくなればどこにいるかなど皆目見当がつかなくなることくらい柚香はわかっているからだった。


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