1407号室においで
―――――その頃教室。
「さーくやー!!!」
「一緒にかーえろー♪」
突然乱入してきたイケメン二人に、教室の内外ともに大変騒がしくなった。
朔夜も双子の兄達も、校内ではちょっとした有名人である。
なにせ、イケメンなのだ。朔夜には全く自覚がないが、学校内や、周辺地域で騒がれるくらいにはイケメンである。
そんなイケメンのうち二人が、一気にやって来たのだ。無理もない。
かくいうイケメン二人は、キョロキョロと教室内を探しまわっていた。
しかし、目当ての人間が見つからないと分かると、瞬時に蒼白になった。
その様子を遠巻きに見ていたうちの一人である真崎が、さすがに助け船を出すことにした。
「あの‥‥‥先輩達。朔夜はもう帰りましたけど‥‥‥??」
そう言ったことを、真崎は一秒後に激しく後悔した。