1407号室においで
「「‥‥‥‥キミが、帰したんだろ??」」
ゆっくりと振り返った双子の表情は、目が異様にギラついていて、まるで生ける屍の様相を呈していた。
思わず「ヒッ!!!」と声を上げながら真崎は、双子がいつもと違うことを見抜いていた。
恐怖はあったが、真崎は双子に今日の違和感を確かめようとした。
「‥‥‥ええ、確かに朔夜を帰しましたけど。でもいつもは迎えになんか来ないじゃないですか」
景と凪は、いつも朔夜を校門で待っている。
朔夜に最低限高校生活を楽しんでもらう為でもあり、周りの迷惑も考慮した結果でもある。
それが、今日は普段以上に朔夜についていた。
授業と授業の間の十分にも来るなんて、明らかに今日の二人はおかしかった。
「何があったんですか。朔夜に関係あるんでしょう??」
真崎が言うと、二人は同時に一つため息をついて、真崎に向きあった。
「「excellentだよ。真崎ちゃん」」
そう言った二人の表情は、硬く強ばっていた。