1407号室においで




ああ、いきなり下品な言葉を吐いてしまってすまない。



俺――――二階朔夜は、こんな話し口調だが、れっきとした女だ。


まぁ見た目も、ショートカットだし身長があるし、何より男子制服を着てるってことが、男に間違えられる原因だとは分かっている。(うちの学校は女子も男子制服を着ることができる)



ただ、もうこの男らしさは直すことが出来ないのは分かっているし、直す気もさらさらない。






‥‥‥‥‥だというのにあの愚兄どもっっ!!!!!






何かしら俺に女みてぇな格好させようとしてまとわりついてくる。まるでひっつき虫だ。



我が家族は俺入れて五人。
男三人、女一人の四人兄妹+母だ。



父は俺が生まれる前に死んだんだ。



男ばっかり三人続いた後に女の俺が生まれた。



その為兄達はそりゃもう気持ち悪い程俺を甘やかし、可愛がり、過保護なまでに護った。



当然自己防衛を徹底させられ、男にも負けない努力をしてきた。いや、させられた。



ある意味、その兄らの努力の成果なのだろう。



この、俺の女らしさの無さは。


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