1407号室においで



―――――――――





「おい、緊急会議だ諸君」



「「いえっさー」」





朔夜がいなくなった後の家で、シスコン三兄弟がささっと集まった。





「朔夜が、昨日の夕飯も今朝の朝食も、一膳しか食わなかったのは他でもない。あのフレデリックのせいだ」



「「把握済みでっす」」





お忘れのひともいるかもだが、レイちゃん=フレデリック・A・レイモンドだ。





「よし、いいだろう。ではこのフレデリックについて、今までの調査結果を報告してくれ。景」



「ういっす。フレデリックは大企業【T&R】の社長子息で次期社長。父親のサディアスはオランダ系イギリス人で、親バカで知られているっぽいな」



「―――クソ親父め」





地を這うような暗い声が、春日から発せられた。朔夜がいる時には絶対に出さないだろう。





「まぁまぁ、どうせ後で始末すんだから。で、母親はアメリカ人で、名前はマティルダ。こいつが一番怪しいね」



「―――なに??」





< 38 / 45 >

この作品をシェア

pagetop