1407号室においで
おばさん達は俺に「謝れ」と目でサインをしている。いや、悪いことしてないだろ俺。
すっかりレイモンドのせいで、何故か被害者の俺が悪者だ。
世の中不条理が多すぎて切なくなってくる。
もう、いいや。めんどくさい。
「‥‥‥あのなぁ、俺にまとわりついても多少は諦める。今までの俺の生活を続けられるなら文句だけで済ます」
「モチロンだよ!!」
「だからな、頼むから」
これだけは、この日本で守って頂きたい。
「人目を気にしろ」
ある意味で、こいつを認めざるを得なくなった。
最悪の日だ。
横目でレイモンドを見たら、憎たらしい程の純粋な笑顔を浮かべていた。