コイノユクエ
バスケ部の朝練があるからだ。

「いってらっしゃい。お弁当忘れないでよ」
まったく、いつまでも子供なんだから。

父は朝食を済ませると3程前から飼っているセキセイインコのピピに餌をあげるのが日課だ。

淡い青色と雪のように真っ白いグラデーションの羽が綺麗なピピ。

昔、母がよく着ていた、お気に入りのカーディガンに色が似ている。

父がピピを飼い始めた理由も納得がいく。
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