私の中の子供達
「じゃあまたいつか来ような」


「はい~」


「じゃあまた今度~って、そういや遅いし送らなくて大丈夫?」


「近いし平気でぇす」


首と手をゆっくりと横に振るピノ子。



若干危うくも見えるが、それ以上に俺が危うく見えるかもしれないので、しつこく言うのは控えよう。


「それじゃ、~あ、気をつけて」

「おやすみな~さい」


店の前で別れ、上機嫌で家に着いたものの、すぐに少しショックな俺。


パジャマに着替えようとしていたら、社会の窓が全開だった事に気付いた。


おそらく結構前からの筈である。


しかしながらショックが少なめというのは、酔いの功名に違いない。


なんて、本当の所はどうでも良くて、襲ってきた睡魔に従順な態度で、ベッドへ潜り込むのだった。



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