私の中の子供達
しかし不本意ながら島田の言葉を聞き、ピノ子の茶目っ気たっぷりの可愛いらしい笑顔がポン、と頭に浮かんだ。


「あ~っ、ホラなんかにやけてる。さては平井さん、キャバクラデビューしちゃいましたか?」

「…するかっ!」


…バカを相手にしたら頭が痛い。これなら仕事をしていた方がマシだ。



机の書類と喫茶室を往復しながら、なんとかその日をやり過ごした。



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