私の中の子供達
いつものテーブルに折りたたみ式のイスが一つ足され、酔っ払い3人が席に着いた。


島田は自分で持ってきたビール缶を片手に、「うまそ~う、食っていいすか?」と、残っていたカナッペに手を伸ばす。


「うまいじゃないですか~、手作り感たたっぷりだし。で、2人の関係は?」


と、感想と質問をごちゃ混ぜにぶつけて来たのだった。


さらにちゃっかりと次の料理に手を伸ばしている。


「あのなぁ…」


うんざりしながら俺が口を開くと、横で勢い良く手が上がった。


「はい!ほぼ一緒に住んでてブンちゃんが帰って来たら『おかえりない』を言ってますっ」


間違ってはいないが端折り過ぎかつ、誤解を与えかねない珍回答に、不本意ながらも心の中で『ギャフン』と言わざるを得なかった。


そして俺以上に『ギャフン』なリアクションを取ったのは勿論、島田の方である。


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