私の中の子供達
いつもの様にマンションの玄関のドアを開け、ポストの中身を確認する。


感知式の電灯にエスコートされ階段を上り自分の部屋に辿り着く。


鍵を出そうと思った所でふと思い出す。


そういえば昨日は鍵が掛かっていなかった筈だ、と。


ドアノブに手を伸ばし捻る。


ガコッ


…あれ、今日は閉まってるぞ?


結局、鍵を出しドアを開ける。


もしかすると来てないのかもしれないと思ったので、部屋に灯った明かりにホッとした自分がいた。


だが、それと同時に残念な推測が頭をよぎる。


昨日のは単に鍵のかけ忘れだったのではなかろうか…?


彼女ならあり得る。


と、思いつつ若干の緊張感を保ち部屋のドアを開けた。


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