私の中の子供達
「おおお~!?」


驚きと感動と唐突さが混じったどこか間抜けな歓声があがる。


「え、え、ダメでした?」


ピノ子が慌てて聞き返す。


「違う違う。びっくりしたと言うか何というか…ものすごい嬉しいんだけど悪いなあっていう気持ちもあって…」

「それってOKって事ですよね?」

「ああ、勿論だよ」

「あー良かったあ。気にしないで下さい。今日、農家やってるお客さんから野菜を大量にもらっちゃって。1人じゃ食べきれないから一緒に食べて下さい」

「そういう事なら喜んで…でも、他の具の事もあるし少し払うよ」


スボンのポケットにある財布に手を回した。


「ダメっ!そんなのいりません。材料ったって買ったのは鶏肉だけですもん。調味料はブンちゃんのだし」

「それに私、一応社会人なんですから!」


確かに一理あるし、ピノ子のキッパリとした態度にここはこちらが折れる事にしよう。


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