私の中の子供達
いつもより遅いので、もう帰ってしまったのだろうか?


それならば問題無いのだが…まあ、家に居たとしてもおそらく今の電話を聞いただろうから、さほど心配はいらないだろう。


が、それと同時に、携帯のメールアドレスも番号も知らない相手と毎晩食卓を共にしていたのだなあと、今更ながらにふと考えてしまった。


当初はこれほどフレンドリー(と言っていいのだろうか?)な仲になるとは思ってもいなかった為、特に聞く必要が無かったのだ。


しかし、今後また同じような事が無いとも限らないので、聞いておいた方がいいだろう。


コーヒーをクイ、と飲み干しコップをゴミ箱に突っ込んだ。


三角形のフタが面倒くさそうに、ユラユラと頭を振った。



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