♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「うん、見ての通りじゃん」

健太がボールを転がしながら、体育倉庫に入ってくる。

あたしは、ボールを片付けるカゴを目指してさらに奥へ進む。



「みぃちゃん、元気?」

「ん?」

「…なんか、最近みぃちゃんらしくないから」

「何言ってんの?
元気に決まってんじゃん」

「…なら、いいんだけどさ」

ネットやらとび箱やら、ごちゃごちゃ置いてあるのをかき分けて進むあたし。

やっと一番奥にあるカゴの前にたどり着いた。



「まぁ…みぃちゃん、昔からそういうキャラだからね」

「…何が言いたいの?」

立ち止まって、振り返るあたし。

健太も、ボールを持ち上げてこっちへ歩いてくる。



「いや、なんとなく…みぃちゃんに避けられてる気がしたから」

「…んなわけないじゃん」

「本当に?」

「うん」

健太は、あたしの隣に並んだ。
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